長山先生から医療技術の経済的評価(費用対効果)研究について、お話をしていただきました。
医療技術の費用対効果については、費やした費用が単に「安い」か「高い」だけでなく、他の選択肢と比較してどのくらい効果があり、どのくらい費用がかかるのか、さらにその効果に対して増加した費用は妥当なものなのかを評価することを、まずお話頂きました。
実際に、この分野の研究は諸外国において公的な保険償還の可否判断や価格設定に使われているとのことです。
費用最小化分析と費用効果分析、費用効用分析、費用便益分析の4つの分析について紹介いただき、その中でも最も使われている費用効用分析の、質調整生存年:Quality Adjusted Life Year(以下,QALY)の算出方法について図を用いて説明いただきました。
その後、増分費用効果比については、図を用いて、さらには具体的な患者、医療機関などの分析の立場の違いを例に挙げてお話頂きました。
最後に、長山先生の論文のCost effectiveness of the occupation-based approach for subacute stroke patients: result of a randomized controlled trial から具体的な費用対効果のお話をして頂きました。論文中のQALYの算出方法では、ベースラインを整えるための方法論なども示して頂き丁寧にご説明いただきました。
前回に引き続きですが、療法士の立場で医療経済を知ることは重要だと思います。
貴重な講義を受けられるこのゼミの強みを再度実感したところです。
長文お読み頂きありがとうございました。
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