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久しぶりの更新です

久しぶりの更新です

大変久しぶりの更新となってしまいました。しかし、長山ゼミは変わらず開催されておりました。その間に、メンバーのプロトコル論文が大手国際紙にアクセプトされるなど様々なイベントがありました!  さて、今回の内容ですが、これから1年程度かけて『現代疫学』(疫学教科書の金字塔『Modern Epidemiology, 4th edition』待望の邦訳版 2024.5.30発刊)の輪読会を始めることが決定しました。  そこで、今回は、輪読を開始するにあたり,例として長山先生より『アドバンスト分析疫学』の第1章『分析疫学における基本的な研究デザイン』の解説がありました。まずは横断研究だけでは分からない部分を図表を用いて分かりやすくお伝え頂きました。その後、「コホート研究」と「ケースコントロール研究」の違い、続いて「ネスティッド・ケースコントロール研究」「ケースコホート研究」について噛み砕いて説明して頂き、メンバーとのディスカッションを行いました。  具体的には、例えば研究疑問に沿って暴露とアウトカムの関連を調べる際、現在起点型の「コホート研究」を選択することが一般的です。では、「ケースコントロール研究」は何故行われるのでしょうか?サンプルサイズや手間などの実現可能性や効率性が高いことなどが「ケースコントロール研究」の利点としてあり(もちろんバイアスを減らすための工夫は必要)、それぞれの研究における時間軸や曝露とアウトカムの捉え方について具体例を用いてディスカッションし、理解が深まりました。OTとしても、目の前の対象者を良くしたい気持ち(ミクロな視点)は皆様お持ちだと思います。しかし、それとともに対象者やOT自身を取り巻く環境や事象を把握して理解すること(マクロな視点)は大変重要であります。そんな両方の視点を学べる貴重なゼミであると感じました。 今年度も、継続して輪読会や事例検討などすすめていきたいと思います!  長くなりましたが、言葉ではなんとなく分かっているつもりでも学びを深めることでより理解が深まり視野が広がるという体験が出来る長山ゼミにご興味のある方は、是非お気軽にご連絡下さい。

修士過程を修了されました!

修士過程を修了されました!

本研究室から1名,井上さんが修士号を取得されました! 井上さんは修士課程で,約500例ものデータを用いてADL練習が効果的な患者像を可視化することに取り組みました. この研究は,日々の臨床データの蓄積により,その傾向を明らかにした地道な努力の賜物です.「臨床経験」と「データ」の両輪を持って日々の臨床を丁寧に実施している井上さんならではの視点だと思います. 今後も本研究を論文化し,日々の臨床に還元することができるよう努力していきたいと思います.

私達の研究がPublishされました

私達の研究がPublishされました

私達の研究がFrontiers in Rehabilitation Sciencesアクセプトされました! https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fresc.2022.1045231/full こちらの研究は,学部の卒業論文がベースとなっております. 「急性期のOTは効果があるのか?」 「また,どんな特性を持った方に効果があるのか?」 といった学生の素朴な研究疑問(その分野の方には大変失礼かと存じます.大変申し訳ございません)をデータベースによって検証しました. 方法は,最終解析対象者3501名で,欠損値に多重代入法にて20セットのデータを作成し,それぞれのデータセットにおいて,アウトカムと割付に影響を与える19変数にて,Propensity score(PS)を算出しました.PSでInverse probability of treatment weightingし,Rubin’s ruleにて,20セットのデータセットそれぞれで効果を推定し統合しました(PS算出時に投入できなかった変数とStandardized differences>0.1となった変数を調整変数として投入した重回帰分析にて算出). その結果,積極的な作業療法介入は,FIMやNIHSSのスコアの上昇値が非積極的な作業療法と比較して有意に高値であることを発見しました. また,サブグループ解析で交互作用を確認したところ認知機能のスコアが低値であることなど,対象者の特性に応じて効果が認められることが示唆されました. しかしながら様々な限界もあり,どのような介入だったのかなど詳細な介入内容については不明なままです. なにはともあれ,学部生の卒論を国際誌に載せるという1つの夢を叶えることができました! 今後もコツコツと対象者のため,作業療法のため,社会のために研究を続けていけたらと考えております.

6月15日 長山ゼミ

6月15日 長山ゼミ

本日のゼミは、各ゼミ生の進捗報告やWorld Federation Occupational therapists(WFOT) Congress 2022のエントリー等について話し合われました。  ゼミ生が新たな研究も進めて活気づいている長山ゼミですが、初学者にとって国際学会のエントリーは大変難解であると思います。エントリーの方法から支払いまで、経験豊富な長山先生の指導から国際学会エントリーへの道が拓けるのも長山ゼミの良い所だと思います。勿論、学会エントリーだけでなく論文執筆も進めていきますので、今後とも長山ゼミの活動を見守って頂けますと幸いです。ご興味があればお気軽に連絡して下さい。  WFOTcongress2022には、長山ゼミからは以下の3演題が発表予定です。 ①「Impact of intensive Rehabilitation on medical costs and readmission after discharge in subacute stroke patients:An instrumental variable analysis of a retrospective cohort」 ②「classification of acute stroke patients by their characteristic and clinical severity:the use of latent class analysis」 ③「Effectiveness of active occupational therapy on functional outcomes for acute stroke patients: A propensity score matched analysis based on Japan Rehabilitation Database」  ご意見やご感想お待ちしております。 今後とも、長山ゼミを宜しく御願い致します。

6月8日長山ゼミ

6月8日長山ゼミ

間が空いてしまいましたが、長山ゼミは、変わらず1回/週で開催しております。本日は、英文抄読を行いました。 本日の論文は「Latent class analysis of 216 patients with adult-onset Still’s disease」でした。成人の Still’s diseaseの方を対象に潜在クラス分析という統計解析手法を用いて潜在的な類型の特徴を見ていくこと、 Kaplan-Meier法やCox回帰分析で死亡や再発のリスクとその因子を探索していくこと、が主な内容になります。クラス数の採択におけるAICやBIC等情報量基準の活用とその他の採択基準の考え方が大変学びになりました。また、論文中には有意差のある項目しか記載されていないですが、その変数の抽出過程まで読み取る(推測する)という読み方についても、大変勉強になるディスカッションが出来ました。 リハビリテーション分野以外の論文ではありますが、沢山の学びが得られた英文抄読でした! 様々な立場や分野のOTがいて色々な意見が聞けるのも長山ゼミの特徴であると思います。ご興味のある方はお気軽にご連絡下さい。本日もありがとうございました。

本研究室から2名が修士過程を修了されました!

本研究室から2名が修士過程を修了されました!

3月19日に本学で卒業式がありました. 本研究室から2名が修士課程を修了されました! 途中,大変なこともあったとは思いますが,大きく成長したと思います. 分析はあくまで手法であり,その結果をどのように解釈していくか,特に仮説通りではない結果に対してもどのようにして向き合っていくか,など今後に活かせる経験ができたのではないかと思っています. 修士で取り組んだ論文を投稿できるように頑張りましょう! 研究の視点を持ちながら,これからも臨床・研究にと大きく羽ばたいて行ってほしいと思います. 本当におめでとうございます!!

1月12日長山ゼミ

1月12日長山ゼミ

昨年は大変お世話になりました。本年も長山ゼミをどうぞ、宜しくお願い致します。  新年一回目の長山ゼミでは、修了年度のゼミ生の口頭諮問についての確認や、各自の進捗についての報告を行いました。  余談ですが、諮問と試問は、広辞苑によりますと、諮問(=有識者または特定の機関に意見を求めること)試問(=人がら・知識・能力などを知るために質問する)との違いがあるようです。つまり、口頭諮問とは、修了するために有識者とされる知識や思考が求められるものだと解釈されます。  また、長山先生が臨床疫学認定専門家の試験を合格されたと嬉しい報告もありました。修了年度のゼミ生は忙しい時期ではありますが、ゼミで学んだ知識や思考を活かして無事修了されますように祈願しております。  長文お読み頂きありがとうございます。今後ともよろしくお願い致します。

12月22日長山ゼミ

12月22日長山ゼミ

長山先生から医療技術の経済的評価(費用対効果)研究について、お話をしていただきました。 医療技術の費用対効果については、費やした費用が単に「安い」か「高い」だけでなく、他の選択肢と比較してどのくらい効果があり、どのくらい費用がかかるのか、さらにその効果に対して増加した費用は妥当なものなのかを評価することを、まずお話頂きました。 実際に、この分野の研究は諸外国において公的な保険償還の可否判断や価格設定に使われているとのことです。 費用最小化分析と費用効果分析、費用効用分析、費用便益分析の4つの分析について紹介いただき、その中でも最も使われている費用効用分析の、質調整生存年:Quality Adjusted Life Year(以下,QALY)の算出方法について図を用いて説明いただきました。 その後、増分費用効果比については、図を用いて、さらには具体的な患者、医療機関などの分析の立場の違いを例に挙げてお話頂きました。 最後に、長山先生の論文のCost effectiveness of the occupation-based approach for subacute stroke patients: result of a randomized controlled trial から具体的な費用対効果のお話をして頂きました。論文中のQALYの算出方法では、ベースラインを整えるための方法論なども示して頂き丁寧にご説明いただきました。 前回に引き続きですが、療法士の立場で医療経済を知ることは重要だと思います。 貴重な講義を受けられるこのゼミの強みを再度実感したところです。 長文お読み頂きありがとうございました。

12月1日長山ゼミ

12月1日長山ゼミ

本日は、長山先生より「医療経済入門」として、医療経済について学ぶ会でした。  昨今増加している「自費リハビリ」の必要性について議論を交わし、混合経済の基本機能である市場と再分配、医師誘発性需要等の医療に特異的な需要の概念や、それに付随する情報の不確実性の構造について学びを得ました。  文字にすると抽象的で堅苦しくなってしまいますが、医療におけるリハビリテーション分野は特に不確実性の高い(≒発展の余地がある)分野であると思われます。良質なリハビリテーションを提供するにあたって、費用対効果や医療構造の理解は重要な観点でありますが、その根幹となる医療経済についての教育はあまりなされていない現状があります。  今回のように、療法士の立場で医療経済を知ることは臨床業務や管理業務においても大変役立つ内容であると思います。また、こういった講義を受けられるのは本ゼミの強みであります。今後も継続して行う予定ですので、ご興味のある方はチェックして頂けますと幸いです。  長文お読み頂きありがとうございました。

11月24日長山ゼミ

11月24日長山ゼミ

本日のゼミは、英文抄読を行いました。論文は「Effects of different rehabilitation provision systems on functional recovery in patients with subacute stroke」で、回復期病棟において、PTやOTをより多く実施することで対象者にどのような影響を及ぼすかを明らかにした研究になります。木村鷹介先生が2021年に発表された研究です。  この研究は、電子カルテ等を含むデータベースを用いた研究であり、我々のゼミの研究とリンクする所も多く大変参考になる内容でした。活発な意見交換や統計的解釈も学ぶことが出来、有用な時間となりました。  我々長山ゼミも、Editor kickにめげずに学びを進めていきたいと思います!

11月10日長山ゼミ

11月10日長山ゼミ

本日のゼミの内容は、県学会e-lectureの反省会と修論論文の進捗報告、ゼミのロゴマークの完成報告でした。  e-lectureでは、沢山の質疑応答を頂きました。その中でも、特に交絡因子の調整に関連する質疑について、ゼミ生と振り返りを行いました。操作変数法について、難解な内容を教科書的ではなく、自分の言葉で回答出来ていたという良い点や、質問者の意図を慮って回答するという反省点について、全員で学びを深めることが出来ました。  ロゴマークは、皆んなで検討を重ねた結果、とても素敵なロゴマークが完成しました。作業療法士らしく、今後は作業を発展させてステッカー作成に取り掛かっていきます。長山ゼミは、論文のリジェクトにも負けずに前を向いて進んで行きます!

10月27日長山ゼミ

10月27日長山ゼミ

本日より少しずつ、我々の研究室のゼミの様子等を紹介していこうと思います。  本日は、第18回神奈川県作業療法士会のE-lecture(Webでの講演)の予演会でした。  「リアルワールドデータ(RWD)から導く新たな作業療法研究の可能性」として、長山先生より、RWDからデータベース研究とは?の説明と仮説の生成について、その仮説を元に実践された研究についてのお話がありました。その後、各院生より患者レジストリー(JARDデータ)•保険データベース(レセプトデータ)•電子カルテデータ等を含むデータベース(自院データ)について各自のCQの生成から研究までについて、実践の話がありました。  手前味噌ながら、内容は勿論のこと、明瞭なプレゼンは、毎週のゼミでの鍛錬の賜物であります。こういった素晴らしく貴重な経験をさせて頂き、関係各位に感謝申し上げます。

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